2020年7月3日金曜日

40-5 広島県地方木材統制株式会社慰霊碑

40 広島県地方木材統制株式会社慰霊碑

建立年月日
1967(昭和42)年8月6日
建立者
広島県地方木材株式会社旧役職員有志
碑文の筆者 曽根慶千
形状
大きな自然石の表面に「慰霊」、裏面に撰文が刻まれている。
建立の目的
殉職者の霊の冥福を祈るとともに、世界永久平和を祈願して
碑文
「このドームは第二次大戦時 わが国の木材統制機関であった広島県地方木材株式会社の本社として職員260名の本拠地であったが、昭和20年8月6日午前8時15分 至近上空に原爆投下され不幸にも役職員100余名がドーム内外に於いて被爆殉職した ここに原爆ドーム永久保存の決定をみて当時の社長田中好一氏の発起により生存の旧役職員集いその霊の冥福を祈ると共に世界永久平和を祈願して之を健碑する 併せて木材統制機関の日本木材株式会社広島支店及び広島船舶木材株式会社の殉職者を合祀する
 昭和42年8月6日 広島県地方木材株式会社 旧役職員有志」 

特記事項
1. 広島県地方木材統制株式会社
1944(昭和19)年7月、広島県内の地域木材統制会社を一本化し発足しました。当時、本社を広島県産業奨励館に置き、職員260人が働いていました。 
2. 広島県産業奨励館の変遷
戦争の長期化・深刻化とともに館内の展示は縮小されていきました。1944(昭和19)年3月31日にはついに館業務が廃止され、内務省中国四国土木出張所や広島県地方木材株式会社など官公庁や統制組合の事務所に使用されることになりました。 
3. 被爆当日~1週間後
前夜、空襲警報が発令されたため、1時間遅れで午前9時出勤と決められていましたが、郊外から出勤する職員たちはいつもどおり8時前に職場に着いていました。
原爆の投下によって、建物内にいた人は全員即死しました。
広島県地方木材統制株式会社は、1週間後には、キリンビアホールに仮事務所を置き、秋頃まで業務を続けました。 

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広島原爆ドームの光と陰